2017年4月1日土曜日

コンメンタールの検索

法情報検索 各論 4 文献検索 8

法令条文の解釈を知りたい場合に
使用するツールとして
コンメンタール
( Kommentar:ドイツ語 )
と呼ばれる 注釈書 があり
実務においても
使用する機会の多い資料です。

これは
体系的な解説書である
教科書に対し
法令を条文順に1条ずつ
解説したもので
その条文の意義,要件,効果,

関連条文,判例,学説 などが
掲載されています。

基本的には1条ずつ
全ての条文について
解説が付されていますが
コンパクトなものなど
出版の趣旨に従い
解説に濃淡が付けられ
重要度の低い条文には
解説が提供されていない条文もある
コンメンタールもあります。

コンメンタールを
OPAC( 蔵書検索機 )で
検索する場合。
書名の欄に
コンメンタール と
入力し検索 しても
かなりの検索漏れが出ます。
また
件名の欄でも
憲法や民法,会社法 などといった
カテゴリーになっているので
コンメンタール といった
件名はありません。

でもやはり
OPACでの検索の場合は
書名からの入力
ベターなのですが
コンメンタール( 注釈書 )には
書名の一部に注釈書であることを指す
語が基本的には付されています。

書名の欄に
まずはストレートに
コンメンタール という語
それ以外には
注釈 または 註釈
注解 または 註解
条解
条文解説
逐条
逐条解説
といった語を入力していけば
検索漏れは減ります。

そのほかに最近では
第一法規 の 『 論点体系シリーズ 』
充実していて
使い勝手もよいコンメンタールです。
なので
論点体系 という語も
頭に入れておいてください。

それ以外では
『 全訂 日本国憲法 』
宮沢俊義 著,芦部信喜 補訂
日本評論社 1978

といった
書名に注釈などの冠が付かない
コンメンタール
あります。
この本は息が長く
現在(2017.3.11)においても
出版されているコンメンタールです。

このように
コンメンタールの検索について
書名の欄に一定のキーワードを
入力する方法があります。

ロースクールによっては
各社のデータベースを
契約していると思います。

TKC
『 インターネットコンメンタール 』
契約している学校は
そちらを利用するのもよいでしょう。
この
『 インターネットコンメンタール 』は
「 解説に軽重をつける 」方針
とのことなので
解説を提供していない条文もある
ということに注意してください。
また
『 インターネットコンメンタール 』
日本評論社にて
会社法以外は書籍化 されています。
( 2017.4.1現在 )
『 新・コンメンタール憲法 』
『 新・コンメンタール民法(財産法) 』
『 学習コンメンタール民法2 親族・相続 』
『 新・コンメンタール刑法 』
『 新・コンメンタール民事訴訟法 第2版 』
『 新・コンメンタール刑事訴訟法 第2版 』

日本評論社 ではそのほかに
『 我妻・有泉コンメンタール民法
- 総則・物権・債権 』(第4版)2016
我妻榮,有泉亨,清水誠,田山輝明 著
も使い勝手の良いコンパクトな注釈書です。
また
『 新基本法(基本法)コンメンタール 』
一般的です。
このコンメンタールは
「 別冊法学セミナー 」として刊行
されているため
図書館では通常は雑誌扱い
されていることが多いので
一般図書の書架にない場合は
雑誌書架 を見るとよいでしょう。

◇ 日本評論社 – コンメンタール

他の出版社での
コンパクトでポピュラーな注釈書には
弘文堂 の 『 条解シリーズ 』 があります。


データベースの話に戻して
そのほかのデータベースでは
D1 - Law.com を契約していれば
「 法律判例文献情報 」 から
コンメンタールの検索機能 があります。

画面左側の
「 パネル入力 」から

「 形式区分 」
「 コンメンタール 」のみにチェック
   
「 外国法 」にチェックの有無
   
「 種別 」図書,論文すべて 選択
   
「 分類欄 」
候補ボタンに入力またはクリック
または
「 フリーワード 」で検索するか
「 事項 」で法律名を入力


というように
検索してみてください。
( 2017.4.1 現在 )
画面がないので
わかりにくいと思いますが
スイマセン・・・。


コンメンタールについて
よくある質問
有斐閣コンメンタール で
『 新版 注釈民法 』
全巻(全28巻)そろっていないのか?
との問い合わせがあります。
『 新版 注釈民法 』は
全巻が出版されておらず
諸事情により
刊行中止となった巻もあり
完結しない とのことです。
◇ 有斐閣 新版 注釈民法 のご案内
( 2017.2.28 現在 )

一方
旧版の『 注釈民法 』
26巻・全27冊+別巻(総索引)
全て刊行済みで完結しています。

ただ
有斐閣では
『 新版 注釈民法 』 に代わり
新しく
『 新注釈民法 』全20巻 の刊行が
予定され(2016.10)
随時刊行されるとのことです。
◇ 『 新注釈民法 』の刊行にあたって - 有斐閣
(2016.10)

そのほかには
会社法
同じくボリュームのある注釈書で
商事法務 の
『 会社法コンメンタール 』
についても
まだ全巻そろっていません。
( 2017.4.1 現在 )

刑法については
青林書院 の
『 大コンメンタール刑法 』
あります。
こちらの 全13巻 ついては
第3版 は未だそろっていませんが
第2版 は 全13巻そろっています。
( 2017.3.11 現在 )
◇ 青林書院 -コンメンタール


本ができるまでには
ざっくり言うと
執筆 → 原稿編集 →
造本設計,原稿指定 → 組版 → 校正
→ 印刷工程 → 製本 → 流通

といった過程を経ます。

最近の社会の動きは早く
詳しい大コンメンタールを
出版しようとすれば
執筆中やこれらの過程の途中で
法改正や判例変更が
あったりするので
出版社泣かせなところがあり
また編著者が諸事情により
交代するなどして
中々進まなく
完結までに長い時間がかかるとか
刊行中止になってしまうのが
現状でしょう。


以上

読んでいただき
ありがとうございました。



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